水のはなし
天然水の人びと
アクアセレクトGMの竹本大輔による水紀行
第40回 浦村奇跡の牡蠣編5
大台-宮川-浦村の牡蠣
竹本
牡蠣が美味しくなる秘訣をだいぶお聞かせいただけました。この後の焼がきが楽しみです!
村田理事
宮川の源流の水のおかげと思ってるんです。
竹本
ありがとうございます。しっかりと日本一の清流を守っていかなければダメですね。
村田理事
最初言いましたように平成16年の水害の時はまだ宮川村だったんです。
竹本
そうです、そうです。宮川村という名前の最後の年です。
村田理事
水害のあと宮川村を訪れましたが、酷かったもんな。沢筋がどーんと抜け落ちてました。
竹本
僕はあの時、救援物資を積み込んで名古屋から宮川村に入ったんですけど、自衛隊の方がまだ掘り返している最中だったんですね。道路があちこちで土砂崩れで寸断されていて本当に大変でした。一昨年も水害があって、大杉谷地区の谷筋が抜けて大変だったんです。本当に宮川は水害や土砂崩れとの戦いの歴史です。
村田理事
植林の影響もあるんと違うんかな?
竹本
そうですね。スギやヒノキの植林地が土砂崩れしていることが多いですね。これは林業関係者の方に聞いたんですが、昔ながら深い根の張り方の木を植えてこなかったから、らしいです。植林のやり方もこれから様変わりしていかないとダメだと、その方も言われていました。
村田理事
スギやヒノキは根が浅いんや。
竹本
そうです。表土ごと持ってかれると言われてましたね。
だから、お城の生垣の様な考え方で木を植えなければならないとも言われていました。江戸時代のお城の生け垣とかは、石と石の間に根が張って、それが絡まり合って石垣をさらに強固なものにするそうです。そういった多様性の考え方で植林していかないかん、と言われてました。
林業も今新しい考え方が求められているという話でしたけれど、漁業ではどうなんでしょうか?
だから、お城の生垣の様な考え方で木を植えなければならないとも言われていました。江戸時代のお城の生け垣とかは、石と石の間に根が張って、それが絡まり合って石垣をさらに強固なものにするそうです。そういった多様性の考え方で植林していかないかん、と言われてました。
林業も今新しい考え方が求められているという話でしたけれど、漁業ではどうなんでしょうか?
村田理事
面白いところで言うと「ケアシェル」と言う、牡蠣の貝殻を使って、それを固形状にしたものがあります。それをアサリの養殖とか環境を復元するために使ったり、土壌改良材としての肥料なんかを作ったりする動きがあります。
今やっているのは、アサリをメッシュ状の物に入れて、それで半分ぐらい宮川の砂利入れて、浜へ敷き詰めるんですわ。そうするとアサリの良い畜養場になりました。
で、昨年やね、アサリ研究会いうのがありまして、第52回の農林水産祭の天皇杯をいただくことになりました。
今やっているのは、アサリをメッシュ状の物に入れて、それで半分ぐらい宮川の砂利入れて、浜へ敷き詰めるんですわ。そうするとアサリの良い畜養場になりました。
で、昨年やね、アサリ研究会いうのがありまして、第52回の農林水産祭の天皇杯をいただくことになりました。
竹本
わっすごい。
山本支所長
若い衆がな、天皇陛下のいらっしゃるところで説明するんや。
竹本
へえーすごいですね。手が震えますね。
村田理事
結構、こういう取り組みが地域の活性化の役割になっていると思いますな。
竹本
それじゃあ若手が活躍される土壌もあるってことなんですね。すごいな。若手の方々は元々ここで生まれ育った方?それともIターンとかUターンで?
村田理事
他所から来たモンもおります。この土地のモンもおりますな。
竹本
じゃあもしかしたらその人たちの頑張りで、5年10年したらアサリの蓄養の一大手法になるかもしれないですね。
村田理事
わかりませんけどね(笑)
竹本大輔