水のはなし
天然水の人びと
アクアセレクトGMの竹本大輔による水紀行
第25回 良い水を育む森そして林業編3
良い水を育む森そして林業
竹本
こういった複雑な関係の中で、森林組合というのは、なにかこうネットワークのハブ的な役割を担っていただきたいと感じるのですが、そうなるとどういった共通の利益を見出していくのか、立場が違うとまた難しいですね。
岡本
当然そうしないとこれからの林業が先細りになってしまうでしょうね。
言われる通り、利益という観点から、これからの林業は変わらなければならないと思っています。
例えば、山に木を植えるのに100万円掛けるとしますよね。
最低でも50年間銀行に100万円を預けた場合の金利以上の金利分くらいは儲からないと「業」としては成り立たないと思うんです。
その経済的な価値、環境的な価値をどう追い求めていくのか?が大事だと思っています。
言われる通り、利益という観点から、これからの林業は変わらなければならないと思っています。
例えば、山に木を植えるのに100万円掛けるとしますよね。
最低でも50年間銀行に100万円を預けた場合の金利以上の金利分くらいは儲からないと「業」としては成り立たないと思うんです。
その経済的な価値、環境的な価値をどう追い求めていくのか?が大事だと思っています。
竹本
以前宮川村村長を務められた山本泰助(やまもとたいすけ)さんが、水も森林があってこその商品。「水イコール特用林産物やないか」という事例を日本で初めてつくられたと聞いています。
水を担保する森林、その林業というのはどういった森林であり、林業なんでしょうか?
水を担保する森林、その林業というのはどういった森林であり、林業なんでしょうか?
岡本
うーん。それも、科学的に証明されているわけでもないんですね(笑)
経験則から言いますと、間違いなく言えることは、災害を防ぐこと、です。
災害が起きる可能性、山が抜ける場所、そこの地形図や現地等を調べると崩壊したところをキチッと調べることが大事やと思います。
そこと同じ植生、地形というところの林相(りんそう)を変えていくことが必要やと思います。
これが水と森林の関係性の一つです。
経験則から言いますと、間違いなく言えることは、災害を防ぐこと、です。
災害が起きる可能性、山が抜ける場所、そこの地形図や現地等を調べると崩壊したところをキチッと調べることが大事やと思います。
そこと同じ植生、地形というところの林相(りんそう)を変えていくことが必要やと思います。
これが水と森林の関係性の一つです。
竹本
防災の観点ですね。
岡本
あともう一つあります。
岡山県などで報告されている事例でありますけれど、スギ林が風で倒れるという危険性が指摘されています。
50から60年生のスギは樹形も大きくなっています。根茎(こんけい)の発達というところで見ると、スギというのは比較的深く根を張るんですね。
そこそこの深さの土層厚(どそうあつ)が必要になってきます。
ところがそこそこの土層厚がないところで育ったスギは、その樹体(じゅたい)を支えらなくなってしまうんですね。
そういう地層のスギ林をあらかじめ調査し、そしてそこを自然に倒される前に、こちらから積極的に伐採し換金していくということが必要です。
そして次にその地に適した森に変えていくというということが、最終的には水源を守り、人びとを守っていくということなんだと思います。
岡山県などで報告されている事例でありますけれど、スギ林が風で倒れるという危険性が指摘されています。
50から60年生のスギは樹形も大きくなっています。根茎(こんけい)の発達というところで見ると、スギというのは比較的深く根を張るんですね。
そこそこの深さの土層厚(どそうあつ)が必要になってきます。
ところがそこそこの土層厚がないところで育ったスギは、その樹体(じゅたい)を支えらなくなってしまうんですね。
そういう地層のスギ林をあらかじめ調査し、そしてそこを自然に倒される前に、こちらから積極的に伐採し換金していくということが必要です。
そして次にその地に適した森に変えていくというということが、最終的には水源を守り、人びとを守っていくということなんだと思います。
竹本
なるほど。水を守り、災害から人を守るというという一石二鳥の方法ですね。
岡本
それを、科学的根拠に基づき、優先順位を付けて計画的に実施していく事が大きな課題であると思います。
竹本
ちなみにスギ林にはどれくらいの土層の厚みが必要なんですか?
岡本
1メートルから1メートル50センチ、と言われていますが、その限りでもないんです(笑)
なぜかというとここは粘土質やからこう、砂礫が多いと…というようにまたさまざまな要素が絡んでくる(笑)
森を作り替えていくというのは、同じ轍を踏まない、ということです。
なぜかというとここは粘土質やからこう、砂礫が多いと…というようにまたさまざまな要素が絡んでくる(笑)
森を作り替えていくというのは、同じ轍を踏まない、ということです。
竹本
地質学や植物学、森林生態といった様々な知識と技術が必要なんですね(笑)
岡本
そうなんです。それで京都府立大や自然配植協会さんなんかと提携しながら進めています。
これからですね。
これからですね。
竹本大輔