
水のはなし
天然水の人びと
アクアセレクトGMの竹本大輔による水紀行
第10回 宮川物産様 お味噌の貯蔵蔵を見学
特別に貯蔵蔵を見学させていただく。麹(こうじ)の匂いが充満する。うっとりするような良い香り。

お味噌の貯蔵蔵を見学
中山
こちらは今年出荷するものです。
前もって、米を前日に洗うんです。それを一昼夜、天然水に浸します。
それで次の日にあの大きな蒸し器で蒸すんですね。蒸した米に麹菌(こうじきん)を付けるんですね。それで醗酵器(はっこうき)に入れるんですね。
それと、これまた一昼夜宮川の天然水に浸した大豆を炊いて合わせるという行程です。
前もって、米を前日に洗うんです。それを一昼夜、天然水に浸します。
それで次の日にあの大きな蒸し器で蒸すんですね。蒸した米に麹菌(こうじきん)を付けるんですね。それで醗酵器(はっこうき)に入れるんですね。
それと、これまた一昼夜宮川の天然水に浸した大豆を炊いて合わせるという行程です。
竹本
日付と仕込んだ方のお名前が書いてありますね。
中山
仕込んだ順番を忘れるとだめなので。その順番通り出荷するためです(笑)。
醗酵(はっこう)してきたら花が出てきますね。全部掃除しますが大変なんです。
醗酵(はっこう)してきたら花が出てきますね。全部掃除しますが大変なんです。
竹本
お味噌はカビが生えてくるのなんか当たり前なのに、なかなか理解が得られないって聞きますものね。
中山
そうですね。それとすぐ火を通さないと「たまり」も溜まってきます。出荷するときに「たまり」が溜まっていくので、それを見るたびに、「出荷できないかなぁ?」と思ってるんです。私らが子どものころは、家でお味噌を漬けていたんで、たまりが出てくるのが楽しみでもあったんです(笑)。
竹本
小さいころの体験が元になってらっしゃるんですね。
中山
体験と言うより、家族のやることを「見ていただけ」と言う方が正確かもしれないですね(笑)。子どもの頃は、もっと大きな木の樽に味噌をつけてたんです。それをずっと眺めてましたね。
竹本
今度、機会があれば自分自身でお味噌を作ってみたいなぁと思ってるんですよ。
中山
体験してみても大したことないですよ。だいたい3日目の体験が多いんですね。ただ味噌作りは、一日目が大変なんですよ。米に菌を付けるのが。よく酒屋さんの男の人が裸でやってますでしょ。
とりあえず一回やってみましょうか?
とりあえず一回やってみましょうか?
竹本
えー!いいんですか?ぜひお願い致します!!
この釜で煮炊きをし、持ち上げ、そして仕込む。確かに、味噌仕込みは重労働だと感じさせられる大釜。

旧宮川村の味を残そうと譲り受けた道具たち。親から子へ子から孫へとなかなかその伝承が難しい昨今、株式会社宮川物産のような加工所が、その地域の縦軸となって技術を伝承していくことは、とても重要な取り組みだ。

「一度お味噌を作ってみたいです」と言うと、快く引き受けてくださった。今度大きな樽(たる)を担いでお邪魔しようと思う。

編集後記
控えめではあったがひしひしと感じられた、地元産の食材を使った誇り、そして丁寧な手仕事に見られる心のこもった愛情。
そして水質の良さ、山の良さ。
大台町の方に「宮川とか大台町の食材ってなんでこんなに旨いもんが多いんですか?」と聞くと、いつも「水も山もええからさ」と答えてくださる。
今回の取材で、その理由の一端が少しばかり分かった気がする。
天然水の水質の良さ。
それを守るべく、人の手が適度に入った山と田畑。
そしてその環境をひっくるめて守っていこうとする大台町の人たちの愛情。
それらが一体となって、本当に心のこもった「旨いもん」が生み出されるのだろう。
アクアセレクトもそういう土地で生み出されているのだと知り、誇らしげに思えた。
これからも旨い水を自信を持って、彼の地の人たちの笑顔と共にお届けしていきたい。
お三方にはお忙しい中貴重な時間を頂戴しました。末筆ですがお礼を申し上げます。
そして水質の良さ、山の良さ。
大台町の方に「宮川とか大台町の食材ってなんでこんなに旨いもんが多いんですか?」と聞くと、いつも「水も山もええからさ」と答えてくださる。
今回の取材で、その理由の一端が少しばかり分かった気がする。
天然水の水質の良さ。
それを守るべく、人の手が適度に入った山と田畑。
そしてその環境をひっくるめて守っていこうとする大台町の人たちの愛情。
それらが一体となって、本当に心のこもった「旨いもん」が生み出されるのだろう。
アクアセレクトもそういう土地で生み出されているのだと知り、誇らしげに思えた。
これからも旨い水を自信を持って、彼の地の人たちの笑顔と共にお届けしていきたい。
お三方にはお忙しい中貴重な時間を頂戴しました。末筆ですがお礼を申し上げます。

竹本大輔